容水量とは?土の水分保持力の指標

土に関する用語

容水量とは?土の水分保持力の指標

ガーデニング入門者

『容水量』の意味を教えて下さい。

ガーデニング研究家

容水量とは、100gの乾燥土が重力に逆らって保持できる水の量のことです。

ガーデニング入門者

容水量が大きいと水の保持力が強くなるということですか?

ガーデニング研究家

その通りです。容水量が大きいと、土が水を保持する力が強くなり、乾燥しにくくなります。

容水量とは。

容水量とは、砂などの乾燥した土100gが、重力に逆らって保持できる水分量のことで、土の水分を保持する力の強さを示す指標です。

容水量の定義

容水量の定義

容水量とは?土の水分保持力の指標

容水量とは、土壌中の水分を保持する能力を示す指標であり、土壌の水分保持力とも呼ばれる。土壌中の水分は、土壌粒子に付着している水と、土壌粒子間にある空間を満たしている水の二つの形態で存在する。このうち、土壌粒子間にある空間を満たしている水を容水量と呼ぶ。容水量は、土壌粒子表面の性質や土壌粒子の形状、土壌構造などの因子によって決まる。

容水量は、土壌の水分保持力を表す指標であり、土壌の水分保持力の大小は、作物の生育に大きな影響を与える。容水量が大きいと、土壌は水を多く保持することができるため、作物は乾燥に強く、水やりの回数を減らすことができる。また、容水量が大きいと、土壌の浸透性が良くなり、降雨による表流水の発生が少なくなる。一方、容水量が小さいと、土壌は水をあまり保持することができないため、作物は乾燥に弱く、水やりの回数を増やす必要がある。また、容水量が小さいと、土壌の浸透性が悪くなり、降雨による表流水の発生が多くなる。

容水量の種類

容水量の種類

容水量の種類

容水量が土壌の物理的特性を表す指標であるのに対し、土壌中の水の移動性や植物の利用可能性の指標となるのが容水量の種類です。

容水量の種類は、土壌の種類、土壌粒子の大きさ、土壌構造などによって異なりますが、代表的な容水量の種別としては、以下の3つがあります。

-1. 保水量 (Field Capacity, FC)-
保水量は、土壌が飽和状態から水が排水された後、土壌粒子の表面や粒子間の小さな空隙に水が保持される状態を指します。 保水量は、土壌の粘土含量や有機物含量によって異なりますが、一般的に粘土含量が高い土壌ほど保水量が高くなります。

-2. 萎凋点 (Permanent Wilting Point, PWP)-
萎凋点は、植物が根から水を吸収できなくなり、しおれて枯れてしまう土壌中の水分のレベルです。 萎凋点は、土壌の粘土含量や有機物含量、および植物の種類によって異なりますが、一般的に粘土含量が高い土壌ほど萎凋点が高くなります。

-3. 有効水含量 (Available Water Content, AWC)-
有効水含量は、保水量と萎凋点の間にある、植物が利用可能な水分の量です。 有効水含量は、保水量と萎凋点の差であり、土壌の種類、土壌粒子の大きさ、土壌構造などによって異なりますが、一般的に保水量が高い土壌ほど有効水含量も高くなります。

容水量を高める方法

容水量を高める方法

容水量を高める方法

容水量とは、土壌が保持できる水の最大量のことである。容水量が高い土壌は、水持ちが良く、干ばつにも強い。また、容水量が高い土壌は、保水性が高いため、植物が水を吸収しやすくなる。

容水量を高める方法はいくつかある。土壌の有機物含量を増やすこと、土壌の構造を改善すること、土壌の保水力を高める資材を加えることなどが効果的である。

土壌の有機物含量を増やす

土壌の有機物含量を増やすことは、容水量を高める上で最も効果的な方法の一つである。有機物は、土壌の保水力を高める性質があるため、土壌に有機物を多く含むほど、容水量も高くなる。

有機物を土壌に加える方法はいくつかある。堆肥や腐葉土を土壌に混ぜる、緑肥作物を栽培する、輪作を行うなどの方法がある。

土壌の構造を改善する

土壌の構造を改善することも、容水量を高める上で重要である。土壌の構造が良好であれば、土壌の通気性や透水性が良くなり、水が土壌に浸透しやすくなる。

土壌の構造を改善するには、土壌を耕したり、土壌に石灰を施したり、土壌に有機物を多く含む資材を加えたりすることが効果的である。

土壌の保水力を高める資材を加える

土壌の保水力を高める資材を加えることも、容水量を高める上で効果的である。土壌の保水力を高める資材としては、ゼオライトやパーライト、バーミキュライトなどがよく使用される。

これらの資材は、土壌に混ぜることで、土壌の保水力を高め、容水量を増加させることができる。

容水量が低い場合の対策

容水量が低い場合の対策

容水量が低い場合、土は水を保持する能力が低く、すぐに乾燥してしまいます。これは、植物が十分な水分を得ることができず、生育を阻害する可能性があります。また、容水量が低い土は、雨が降るとすぐに水が流れてしまい、洪水や土壌侵食の原因となることもあります。

容水量を上げるためにできることはいくつかあります。まず、有機物を土に加えることです。有機物は土壌を改善し、保水性を高めることができます。また、土壌を耕したり、土壌を盛り上げたりすることも有効です。これらは、土壌の構造を改善し、水の浸透を促進するのに役立ちます。さらに、土壌に水をまくことで、容水量を高めることができます。

容水量を高く保つためには、定期的に土壌を検査することが重要です。土壌検査は、土壌のpH、栄養素、有機物含有量などを測定することができます。土壌検査の結果に基づいて、適切な土壌改良を行うことで、容水量を高めることができます。

容水量を測定する方法

容水量を測定する方法

容水量を測定する方法

容水量は、土壌の水分保持能力を示す指標であり、土壌の水分保持力の指標として広く利用されています。容水量を測定する方法にはいくつかの種類がありますが、その中でも代表的な方法が圧搾排水法とフィルターペーパー法です。

圧搾排水法は、土壌を圧搾して水分を抜き出し、その重量を測定することで容水量を算出する方法です。まず、土壌を均質に混合した後、金属製のシリンダーに充填します。次に、シリンダーに圧力をかけて水分を抜き出し、抜き出した水分を重量測定します。最後に、抜き出した水分量を土壌の乾燥重量で除することで容水量を算出します。

フィルターペーパー法は、フィルターペーパーを用いて土壌から水分を吸い上げ、その重量を測定することで容水量を算出する方法です。まず、土壌を均質に混合した後、フィルターペーパーの上に広げます。次に、フィルターペーパーを水に浸し、土壌から水分を吸い上げます。最後に、フィルターペーパーの重量を測定し、吸い上げた水分量を土壌の乾燥重量で除することで容水量を算出します。

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