緩効性肥料とは？種類や使い方を解説

緩効性肥料とは？種類や使い方を解説

緩効性肥料とは

緩効性肥料とは、名前の通り、肥料成分が徐々に溶け出す肥料のことです。化学肥料や有機肥料の種類を問わず、肥料の成分が植物に吸収されやすいように加工されているのが特徴です。緩効性肥料を用いるメリットとして、肥料成分がゆっくりと溶け出すため、植物が過剰に肥料を吸収するのを防ぎ、生育をコントロールしやすくなります。また、肥料成分が一定期間にわたって持続するため、追肥の手間を省くことができます。

緩効性肥料には、大きく分けて2つの種類があります。1つは、肥料成分を樹脂やプラスチックでコーティングした「コーティング型肥料」です。樹脂やプラスチックが溶けることで徐々に肥料成分が溶け出します。もう1つは、肥料成分をゼリー状やペースト状にした「ジェル型肥料」です。ジェル状やペースト状の肥料が徐々に分解されていくことで、肥料成分が溶け出します。

緩効性肥料の種類や使い方については、こちらをクリックして、緩効性肥料のページをご覧ください。

緩効性肥料のメリットとデメリット

緩効性肥料のメリット

緩効性肥料を使用することには、いくつかのメリットがあります。1つは、肥料の効果が長期間持続することです。普通タイプの肥料は、一度に多くの栄養素を植物に与えるので、効果が短期間で終わってしまいます。そのため、頻繁に肥料を与える必要があります。しかし、緩効性肥料は、少しずつ栄養素を放出するので、効果が長期間持続します。そのため、肥料を与える頻度を減らすことができます。

また、緩効性肥料は、植物に過剰な栄養素を与えにくいというメリットもあります。普通タイプの肥料は、一度に多くの栄養素を植物に与えるため、過剰な栄養素を与えてしまうことがあります。これは、植物の生育に悪影響を及ぼすことがあります。しかし、緩効性肥料は、少しずつ栄養素を放出するので、過剰な栄養素を与えにくいのです。

緩効性肥料のデメリット

緩効性肥料を使用することには、いくつかのデメリットもあります。1つは、効果が出るまでに時間がかかることです。普通タイプの肥料は、すぐに効果が出るので、すぐに植物の生育を良くすることができます。しかし、緩効性肥料は、少しずつ栄養素を放出するので、効果が出るまでに時間がかかります。

また、緩効性肥料は、普通タイプの肥料よりも高価であるというデメリットもあります。緩効性肥料は、普通タイプの肥料よりも製造コストがかかるため、高価になる傾向があります。

緩効性肥料の種類

緩効性肥料の種類

緩効性肥料には、大きく分けて3つの種類があります。

1. 有機質緩効性肥料

有機質緩効性肥料は、鶏糞や牛糞などの有機物を原料として作られています。微生物によってゆっくりと分解されるため、効果が長く持続します。また、土壌を肥沃にし、土壌の団粒化を促進する効果もあります。

2. 化学性緩効性肥料

化学性緩効性肥料は、化学物質を原料として作られています。有機質緩効性肥料よりも効果が早く現れますが、持続期間は短いです。また、土壌を肥沃にする効果はありません。

3. 化学性被覆緩効性肥料

化学性被覆緩効性肥料は、化学性緩効性肥料の表面を樹脂などで被覆したものです。被覆によって、肥料の溶出速度が遅くなり、効果が長く持続します。また、土壌を肥沃にする効果もあります。

緩効性肥料の使い方

緩効性肥料の使い方は、速効性肥料とは異なり、時間が経ってもゆっくりと肥料分が溶け出してくるため、肥効が長期間持続します。そのため、多肥による根の障害や、徒長を防ぐことができます。

緩効性肥料を使う際は、用量を守ることが重要です。用量が多すぎると、肥効が強くなりすぎ、植物を傷める可能性があります。また、緩効性肥料は、元肥として使用するのが一般的ですが、追肥としても使用することができます。追肥として使用する場合は、速効性肥料と併用すると、相乗効果が得られます。

緩効性肥料は、一般的に、粒状または粉状になっています。粒状の緩効性肥料は、土壌に直接まくか、株もとに穴を掘って施肥します。粉状の緩効性肥料は、水に溶かして灌水したり、葉面散布したりすることができます。

緩効性肥料は、速効性肥料よりも肥料分が溶け出す速度が遅いため、肥効が長期間持続します。そのため、多肥による根の障害や、徒長を防ぐことができます。また、追肥として使用すれば、速効性肥料と併用することで、相乗効果が得られます。

緩効性肥料の適した植物

-緩効性肥料の適した植物-

緩効性肥料は、緩やかに溶けて長期的に肥効を発揮する肥料のことです。そのため、肥料焼けを起こしにくく、安定して植物に栄養を供給することができます。また、水やりの頻度が少なく、肥料を頻繁に撒く必要がないため、忙しい方や手入れが苦手な方にもおすすめです。

緩効性肥料は、あらゆる植物に使用できますが、特に適しているのは、ゆっくりと成長する植物や、長期間にわたって花を咲かせる植物です。具体的には、バラ、ツツジ、サツキ、アジサイ、クチナシ、ハイビスカス、ガーベラ、ペチュニア、マリーゴールドなどが挙げられます。また、野菜では、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、カボチャ、スイカなどが適しています。

緩効性肥料を使用する際は、植物の種類や生育ステージに合わせて適切な肥料を選び、用法・用量を守って使用することが大切です。また、肥料の効き目は土壌の温度や水分量によっても左右されるため、季節や天候に合わせて調整することが大切です。