健全な親株から増殖する組織培養苗(メリクロン苗)!
組織培養苗とは、植物の特定の組織や細胞を人工的な培養液の中で増殖させて得られる苗のことです。組織培養苗の製造には、まず親株となる健全な植物を選び、その組織や細胞を培養液の中で増殖させます。この培養液には、植物の成長に必要な栄養素やホルモンが含まれており、組織や細胞は培養液の中で分裂を繰り返して増殖していきます。
組織培養苗の製造には、様々な方法がありますが、その中でも最も一般的な方法の一つがメリクロン培養です。メリクロン培養では、親株の組織や細胞を培養液の中で増殖させ、その組織や細胞の中から新しい苗を再生させます。メリクロン培養で得られた苗は、親株と同じ遺伝情報を持ち、親株と同じ性質を持っています。
組織培養苗は、従来の挿し木や種まきによる増殖方法よりも、短期間で大量の苗を生産することができ、また病害虫にも強く、品質が均一という特徴があります。そのため、組織培養苗は、農業や園芸の分野で広く利用されています。